ノートパソコン・バッテリィ・セル交換の実験

この記事は失敗記事です。
先ず最初にお断りしておきたいことがあります
これは実験ですので決して真似して常用使用など為さらないで下さい
発火、火災に至る可能性があります、責任は一切負いません。
実験の目的は市販のリチウムイオン電池で換装した時のパソコンの
反応を観たいだけです。
先ずは開封です、カッターナイフで少しずつ切り込みを入れるの
ですが、兎に角、怪我をしないことです、手が滑って、ザックリ
なんてのは絶対に避けなければなりません。
リチウムイオン電池は四本なんですね。↓
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開封するとき余分なものを切って仕舞います、これは仕方がない。
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中身を調べると、リチウムイオン電池が四本ですから
4 x 3.75 = 15V
2.6A/h
39W/h
という計算が成り立ちます、然し乍らこれは理想値現実には
それ以下で古く成れば成る程、限り無くゼロに近づいていきます。
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この基板はリチウムイオン電池・マネージメント基板
各セルの状態を測定し乍らパソコンの管理ソフトで安定を
保ちます、只充電すれば良い、では無い。
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結構部品載ってますよね。
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配線も只の +/- では無くセル全てに配線されています。
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換装するに当たって問題はこのショートタブ、これは真似出来ません
家庭用の簡易溶接機があれば出来ますが・・・
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温度センサーが入っています。↓
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この黒い豆粒みたいなのが温度センサーです。↓
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電池と基板とセンサーの接続図です、こんな風に全てのセルを
監視しています。
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メルカリでリチウムイオン電池を購入しました
中古ですが動作確認済みのものです
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スポット溶接を剥がした跡が在ります
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型式がLGで始まっていますから韓国製LG社ですね
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既存のリチウムイオン電池と比較してみました、同じLGです
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先ずは後で困らないように見取り図を描いておきます
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電極を丁寧に剥がしていきます
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全部剥がれました
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剥がすと、こんな痕が残るので、購入した電池と一緒の
接続方法ですね
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剥がした電極は再利用するのでハンマーで叩いて平らに戻します
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全部平らに成りました
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問題は電極がステンレスでは無いかという事です
ステンレスの場合は特殊な半田を使います、確認のため
共晶半田でテストしたところ簡単に乗ります
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リチウムイオン電池の電極も半田が乗るか確認しました
問題無しです
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この尖りは邪魔になりますね
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半田乗ります
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早速半田付けしました、本当はこれはやりたくないの
ですがスポット溶接機持ってないので仕方無い
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電極に予備半田して置くのが正解だと気がつきました
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電極の接合面は両方予備半田するのが良いです
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はい、そこそこ半田付けOKです
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出っ張りは邪魔で半田が膨らむのでやすり掛けすべきです
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こんな感じかな
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全部半田付けで接続出来ました
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温度センサーを忍ばせます
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あとはケースに入れるだけ
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ケースの下側に入りました
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日付を書いて
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ケースの上側をつけてほぼ完成
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ノートパソコンに実装
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ありゃ・・・・ダメっぽい
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電源に接続: 充電していません  だと
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写真では判らないのですがノートパソコンの電池マークが
オレンジ色で点滅して居ます、これはリチウムイオン電池を
交換する前と何も変わりません、ってことはリチウムイオン電池
の不良では無く、バッテリィコントロール基板の不良です
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リチウムイオン電池は正常電圧値を出しています
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何か打痕が在りますね、DELLと言えどもこの程度の製品なんですね
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と、いう訳でバッテリィ・セル交換は失敗に終わりました
リチウムイオン電池が悪いのではなくコントロール基板が
悪かったと推量しています、また、何かの時にチャレンジ
してみます。
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追加記事 2020/12/02(水)

上記の実験の後、別のバッテリィパックでリチウムイオン電池の
入れ替えを行ったところ、結果は同じで・・・
電源に接続: 充電していません

・・・と返って来る様に成って仕舞いました、つまり何が言いた
いかと成れば、正常だったバッテリィパックであっても電池を
換装すると壊れる、という事に成ります、これは一体どういう
ことなのかネット中を読んで歩いて判ったことが在ります

バッテリィパックに同梱されて居るコントロール基板は電池の
履歴を記憶している、と云う事です、全てのセルの健康状態を
記録していて、突然入れ替わるとその許容差が規格から外れて
バッテリィ不良と判定する、其の様に推量しました。

入れ替えたリチウムイオン電池はほぼ充電が完了していたため
50% 表示が出ました、にも拘わらずバッテリィLEDがオレンジ
色で点滅し、このバッテリィパックはダメと烙印を押すのです
従って、基板のロムをイニシャライズ出来れば再利用可能と成る
其の様に考えて居ます、どのみち、これは簡単では在りません。

ネットで見かけるリチウムイオン電池換装の記事はタマタマ上手く
行っただけであろうと思います、配線や電池へのダメージが無い
様に丁寧に丁寧に換装したのですが、ダメと云う結果となりました。

そう考えると最初に換装したバッテリィパックは不良では無い
可能性があります。

基板に実装されて居るICの内、下記のICはバッテリィの管理を
行うICで結構複雑な構成と成っています、また、ROMだけでも
四種類入っていてこれが電池の健康状態を記憶していると思われます。

bandicam 2020-12-03 09-15-47-064.jpg

これは私の技術者としての宿題になりました。

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BIOS Password unlock パスワード 解除 DELL Latitude E5510

Yahoo!オークションで購入した中古ノートパソコンです
BIOSパスワードが掛かっているのです
つまり何が言いたいかと成ればBIOSのアップデート不可って事です。

誰が使用していたのか判らないだけに不具合は様々です
其れを承知でと言うか、そういう問題を抱えたノートパソコンは
価格が安いのです、その分、自分で対応しなければなりません。

発売は 2010年5月、10年物ですがHDDをSSDに換えれば今でも
充分に使用可能です。

mssk_npc-dell-latitude-e5510-n500-20151015-0008.jpg
この様に、BIOSが最も古いと言うか最初の最初の儘なのです
OSがWindows10の今、BIOSだけでも最新にして置く事は必須だと思います。
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なのに、BIOS Lock が掛かって居てニッチもサッチも行きません。
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この様なダイアログが出てきてパスワードを入れろと促されます。
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どうにも成らない、という訳ではありません、インターネット検索
すると矢張り、中古を購入したもののパスワードが掛かっていて
困って居る人は沢山居られるのです。

と、いう訳で、マスターパスワードを教えて呉れる
ホームページが在るんです、上の方の写真でパスワード入力の
ダイアログに System Number: 66JC8L1-2A7B  という番号
が在ります、これを当該ホームページに入力するとマスターパスワードが
生成され教えて呉れるのです。
https://bios-pw.org/

bandicam 2020-11-26 15-45-39-237.jpg
と、喜んで早速入力したものの Password Incorrect が返ってきて
何度やっても文字を確認しても全く解除できません。
色々なやりかたが在ります、インターネットで知った方法はこのダメな
方法以外にこんなのも在りました・・・

・パソコンの日にちを、2002/01/02に戻してRebootする方法
・Dos-prompt を開いて解除コマンドを入れる方法

・・・他にも在ったと思いますが忘れました、然し乍ら全部失敗
仕方無く相変わらずキーワード DELL BIOS CLEAR でググって
やっと出てきたのが下記のホームページ、結局、此処で解決しました。
https://biospassword.eu/dell-free-passwords

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此処でもSystem Number: 66JC8L1-2A7B を入力します。
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はい、パスワードが返ってきました、が、あれ?同じパスワードじゃ
ないですか、ちょっと失望していたら、ここで原因が判りました
最初の文字は数字の 1 では無くアルファベット小文字の 1 (エル)なのです
なんだよ、こんな初歩的なミスかよと落ち込みます。

このホームページでは間違いを意識してオネティクスを用いて一文字づつ
丁寧に書いています、親切ですよね。

bandicam 2020-11-26 15-46-42-730.jpg
それと最も大切なことは、パスワードを入力したら 
決して OK ボタンをクリックしては成らないのです。
親切に書いて有りますよね CTRL + ENTER なのです。
これ、知らないと何時までも解決しません。
DSCN9447_R.JPG
これでやっとスタート地点にたどり着きました、中古はこれだから
面倒なのですが、好きで修理している私には逆に愉しみなのです。
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C-MOS電池の交換です、BIOSを覗いたら日にちが過去に
成っていてボタン電池を疑いました、測定したところ・・・
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0.5V しか在りません、これでは低すぎます。
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電圧とサイズが合えば良いので手持ちのボタン電池と
交換します、が、問題は接続です、ほぼ全てが金属板を
スポット溶接して居るのです、半田付けは破裂するので
出来ませんが、幸い電流値がとても低いので電極が
触れていれば其れだけで充分です。
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剥がします。
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電極を再利用するまでハンマーで叩いて平らにします。
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メンディングテープで押しつけるように貼り合わせてギャップ
の小さい部分は紙を切って保護しました。
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戻して、ちょっと不似合いですね。
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電圧値は正常に戻りました、これであと10年くらい
持つでしょう。
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RF-H560 Panasonic 1990年製 ラヂヲ修理(断念)

フリー・マーケットで50円で購入したラヂヲの修理です
結果は失敗、直りませんでした。
1990年頃のラヂヲです、GOOD DESIGN AWARD 取得
しています。↓
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殆どゴミ扱いのラヂヲでした、目ざとく見つけて救出したのです
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今から30年前ですから・・・
    ポケベルがヒット(1990年代) …
    ハイテクスニーカーブーム(1990年代) …
    バブル景気の崩壊(1990年代)
    ルーズソックス大流行(1990年代) …
    第1次海部内閣「消費税解散」(1990年1月)
    第1回センター試験実施(1990年1月)
・・・大分昔の記憶ですよね。↓
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型式は RF-H560 6,500 ~ 8,500円と云う価格は未だ国産品が
多かった時代です、MADE IN JAPAN ↓
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電源スイッチが陥没しています。↓
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一番多く押されるスイッチだけに樹脂が折れたのです。↓
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スピーカーとイアフォンはスイッチで切り替えます。↓
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電池は単四が2個。↓
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内部電極の錆は確認されませんが電池を入れても液晶は反応せず。
。↓
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早速、開封します。↓
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はい、裏ブタが捕れました、この部品数量はとても良い感じです
今のラヂヲはIC1個ですからね、表面実装が急発展した時代です。
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うむむ・・・緑青錆が出ています。↓
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正面パネルも外れました。↓
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SONYのICを採用したのですね。↓
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この当時の液晶はそれを駆動する回路が実装されて居るのですが
この液晶の後ろにシールドボックスの中に存在しています
こういう回路は今は液晶に埋め込まれていますから、設計者は
其れ成りに苦労したことでしょう、マニュアルを読みながらね。
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スピーカーは8Ωです、接触式を採用しています。↓
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CPUを覆うシールド板は銅のフィルムを遣っていますが
緑青錆でボロっと取れました、何故シールドするかは当然ですが
ラヂヲにノイズが入るからです、僅かでもS/N比を善くしようと
努力の痕が認められますね。↓
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スピーカーの電極も若干、緑青錆が浮いています。↓
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このシールドボックスが液晶のドライバー回路、そして黒い
端子は液晶に橋渡しする為に並べています。↓
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うーむ・・・・これはIPAで洗浄した後の写真ですが緑青錆が
広範囲に渡って浮いています。↓
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スルーホールが真っ黒、導通抵抗が大きいのは容易に予想
それます。↓
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明らかにパターンが緑青錆で消えてしまったパターンをピンセットで
繋いで電源入れてみましたが全く反応無し。↓
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SONYのラヂヲ専用ICにも緑青錆が浮いて居ます。↓
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此処が緑青錆で消えてしまったパターン、これだとスルーホールは
致命的ダメージが出ているに違いない。↓
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触っただけでコンデンサがポロリと落ちました。
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落ちたコンデンサ。↓
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この時点で諦めました、スピーカーだけ部品取りします。
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中央の凹みの直し方は超簡単、セロファンテープを貼って
剥がすだけで一発で回復します。↓
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このラヂヲは直せませんでした。
理由は銅箔パターンが緑青錆に依って導通不良が多数起きているからです
人間で云えば動脈硬化で欠陥がボロボロに成っているのと一緒
原因として考えられるのは、電池ケースの蓋を開けたときに水が
侵入しそれを繰り返したからと推量しています、レジストが掛かって
居ましたがレジストの下に潜り込んで緑青錆が出ていることから
相当長い時間緑青錆が浸潤したと思われます。
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