スルーホール不良

珍しい不良と言うか「在っては成らない不良」
生基板のスルーホール不良だ、リレーを動かすだけの
回路だがリレーが動かずLEDだけ点灯する

リレーとLEDはパラレル回路だからドライバーの
トランジスタは働いている事は確かだ
リレーを換装してもダメ、トランジスタを換装
してもダメ、散々調査した挙げ句、導通が無い事が

判った、それがマサかのスルーホール不良という結末
なのだが通常生基板は導通チェックを経て出荷される
べき性質のものであり得ないのだが・・・・

お客様の基板の品質補償をして居る都合上報告書は
書かなければならないのだが、実に書きにくいのだ
と言うのは基板屋さんは私と同列の立場に在りお客様
の下請け工場で、且つ私が紹介した基板屋なのだ

その基板屋が出した不良だけに報告書を読んだお客様
はどう感じるだろうか「そんなレベルなのかよ」と
思われ兼ねない、それでも品証の立場としては事実を

報告しなければならない、正直「ハァー・・・」と
ため息が出る「しっかりして呉れよ」と言いたく成る
利害関係の全く無い基板屋であれば何の遠慮も無く
スラスラと書けるのだが書いて居て気が重い不良だった。

DSCN5436j

矢印の先端部分の部品足の部分だ、LEDの足なのだがこの穴の
スルーホールに導通が無い。 

チップコンデンサの剥離

チップコンデンサにしては割りに大きいコンデンサが
剥離、脱落するというトラブルがあったサイズは4532
基板の残骸には電極が剥がれ、半田も剥がされて、コ
ンデンサの破片が残っている様子が判る ↓

bandicam 2018-04-11 14-49-21-997

一方で剥離したコンデンサは電極の剥離とセラミックが欠けた様子
が良く判ります ↓

bandicam 2018-04-11 14-52-08-660

なぁんだコンデンサが剥離しただけでは無いか、なのですがここから
が困るのです
・何故剥離したのか
・何所で剥離したのか
・責任の所在はどこにあるのか
取り敢えず剥離した原因は強い力が掛けられたからだという事が
判れば良いわけでコンデンサを拡大すると明かな「打痕」が確認出来る ↓

A093 - 20180411_134220c

赤い丸枠の部分が欠けている様子からここに強い力が掛かったであろう
ことは想像出来る、お客様に報告書を書いたのですが現状と原因だけで
・何所で剥離したのか
・責任の所在はどこにあるのか

これらについては何も言えない、自分の所では無いという証拠が無い
入手した時点でこう成って居たという証拠も無い、基板を入手したのは
半年以上以前であるのと、取れて落ちたのは昨日たったからだ
・もともと首の皮一枚で繋がって居た
・私のところで想定しないし記憶に無い打撃が在ったのか

これらのどれなのか証明出来ないのです、悩ましい事象ですが作業に
携わる全ての関係者に注意喚起する意味でも報告書は書いて置かないと
いけませんよね。

トラッキング火災

移転した後、不便に成った部分、快適に成った部分、様々ですが
仕事をする、を、主体に考えると矢張り平面移動が絶対基本だと
痛感して居ます、あれは二階、これは一階、とやって居るとつい
つい面倒に成り他の方法を考えたり妥協したりするので良くないです。

さて、今日は玄関ドアの外側のライトが点灯しないので修理した
のですが、いやいや怖いことに成って居ました、室内なら高い確率で
トラッキング火災が起きていた事でしょう、脚立を立ててライトを
調べたところ、電線が焦げた跡、端子台が焦げた跡、溶けた跡などが
見つかりました、写真をご覧下さい。
DSCN5122_R

DSCN5123_R

DSCN5124_R

DSCN5125_R

DSCN5126_R

DSCN5127_R

DSCN5128_R

酷いモンです、電球のソケットは磁器製で熱にはメッチャ強いのですが
接続された電線は焦げ、圧着もガタガタに弛み、導通チェックを実施すると
導通が揺すると繋がったり切れたり、これと同じ事が端子台にも起きていて
端子台は樹脂製で焦げと溶解が起きていました。

電球のソケットの圧着の弛みはもう治らないので半田付けで対処し、端子台
は除去し圧着端子で繋ぎました、電球は白熱球を止め LED に交換しました。

ダメージを考察すると端子台が先にヤラれたと推測しています、詰まり
経年変化と熱による膨張と収縮を繰り返したことでネジが弛み接触不良が
起きた、詰まりトラッキング火災の原因と成る接触不良が起きて燃える
ものが無く緩んだ状態で停止した、運が良いだけです、怖いですね。