オペアンプ・コンパレーターの怪

顧客から不思議な現象について訊かれた
・パルスをカウントするロガー
・電池駆動だと問題無い
・だが
・ACアダプターだと異常値が出る
という話なのだ、暫く回路図を眺めていてどう考えてもここだなと思った回路
それがオペアンプ・コンパレーター回路だ、この様な回路になっている(左側)
rsDSCN7339.JPG
Vin には歪んだ正弦波が入ってくるのでコンパレーターでパルスに
波形整形してCPUに読み込ませるのだ
ところがACアダプターだと異常値が出る、其の時は必ずパルスが
多めにカウントされると言うのだ

思った、ああ、其れってACアダプターのリップルだと
回路図の右側を視て欲しい、Vref は単純にVccを分割しているだけだ
従ってVccにリップルが乗ればそのままVrefにもリップルが出る
基準値が変動すれば出力も変動するのは当然だ

訊けばエンドユーザーが勝手にACアダプターを換えて使用している
との事、昔のラジオなどに遣われていたトランス式のドロッパーで
平滑コンデンサがダメに成っている場合大きなリップルが電源に
乗ってくる、しくらレギュレータで安定化しようとしても低い
電圧はどうしようもない。

ACアダプターだと異常値が出るのは、Vccにリップルが重畳していたから
と判明した、対策として
・ちゃんとしたACアダプターを遣う
・対策コンデンサを入れる
これで解決。